2019年03月20日
さらに強化されたJIS X8341-3(Webアクセシビリティ)対応支援機能
PowerCMSにJIS X8341-3(Webアクセシビリティ)対応を支援する新機能をリリースしました。これまでもWebアクセシビリティには力を入れてきましたが、今回のリリースで「デザイン・テンプレート実装(新規にサポート)」→「データ投入」→「試験」→「運用」という幅広い範囲でのWebアクセシビリティ向上をトータルに支援できるようになりました。
- PowerCMS JIS X8341-3対応を強力にサポートするWebアクセシビリティチェック機能をさらに強化
この記事では、新機能だけでなく、これまでPowerCMSで提供されている、Webサイトのアクセシビリティを高めるためのサポート機能についてまとめてご紹介します。
新機能「デザインテンプレートの評価」
テンプレートの作成・編集画面に「JIS X 8341-3 検証」チェックボックスが追加され、プレビュー時にブラウザのレンダリング結果のWebアクセシビリティチェック結果を自動で表示します。ユーザーの言語設定が日本語の場合、メッセージ、結果からのリンク先などはすべて日本語で確認することができます(この機能はSquiz Pty LtdのソフトウェアHTML_CodeSniffer*を日本語化してPowerCMSのプラグイン化したものです)。
* HTML_CodeSniffer - Copyright(c)2012 Squiz Pty Ltd.
HTML_CodeSnifferプラグインのインストールと設定
※ PowerCMS サポートサイトへログインして最新版をダウンロードしてください。 (2019年4月3日)
以下からプラグインをダウンロードしてください。
HTML_CodeSniffer.zip
以下のフォルダをそれぞれアップロードします。
- options/plugins/HTML_CodeSniffer/フォルダ
- options/mt-static/plugins/HTML_CodeSniffer/フォルダ
設定はウェブサイト・ブログのプラグイン設定で行います。
設定項目は1つで、等級をA、AA、AAAから選択します。設定のない場合のデフォルトは「AA」となります。
デザイン・テンプレートの試験を行なう
試験はテンプレートの作成・編集画面から行います。「プレビュー」ボタンの横に表示される「JIS X8341-3検証」チェックボックスにチェックを入れ、「プレビュー」ボタンをクリックすると、プレビューウィンドウ内に試験結果が表示されます。
詳細については「レポートを見る」ボタンをクリックしてください。レポートの各項目をクリックすると、画像のように、どの箇所が対象になっているかを示してくれます。
達成基準、推奨される実装方法の箇所をクリックするとガイドラインのページへリンクします(日本語に訳されたウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)のサイトへのリンクになっています)。
ページ/記事の試験を行なう
この機能は既存のPowerCMS 8341の機能となります。テンプレートの評価がHTML全体を評価するのに対し、ページ/記事の試験は、評価する範囲を限定して試験が行えることが違い・特徴となります。
設定は同じくウェブサイト・ブログのプラグイン設定で行いますが、一部の設定項目はシステムプラグインの設定値を継承することもできます。
インストール・設定、利用方法については関連する過去の記事を参照ください。
- PowerCMS 8341のインストール | PowerCMS ブログ
- PowerCMS 8341 その1 〜検証範囲を限定する〜 | PowerCMS ブログ
- PowerCMS 8341 その2 〜画像のalt属性をまとめてチェック・修正する〜 | PowerCMS ブログ
- PowerCMS 8341 その3 〜リンクテキストの確認とリンクチェックを行う〜 | PowerCMS ブログ
- PowerCMS 8341 その4 〜画像に関する評価〜 | PowerCMS ブログ
- PowerCMS 8341 その5 〜JIS X 8341-3:2010 AA適合へのフロー〜 | PowerCMS ブログ
AIによる画像解析・OCRを利用したaltテキストの推奨値入力補助機能
この機能も既存のPowerCMS 8341の機能ですが、PowerCMS 5になって追加された新しい機能です。
このページから内容の抜粋を引用します。
画像分析の2つのモード「画像解析」と「テキスト抽出 ( OCR ) 」
Alt サジェストでは「画像解析」と「テキスト抽出 ( OCR ) 」の2つのモードがあります。
- 画像解析モ-ド
- AI が解析したテキストを提案します。
- ※ 標準では英語となります。CMS 設定で翻訳設定することでテキストを自動翻訳する事が可能です。
- テキスト抽出 ( OCR )
- 画像内のテキストを読み取ります。
例えば次の画像 ( 「アルファサード大阪オフィスの魅力」内の画像 ) に対して Alt サジェスト機能を利用すると下記の様な提案テキストとなります。
画像解析モ-ド
「カメラにポーズ観衆の前で立っている人のグループ」
テキスト抽出 ( OCR ) モード
「アルファサード採用検索」
「やさしい日本語」化を支援する機能
「やさしい日本語」は、かんたんな表現、一文を短く、漢字にふりがなを振ってわかち書きをするなどして、日本語に不慣れな外国人や知的障害者にもわかりやすくした日本語のことです。
もともとは災害時の情報伝達のために考えられましたが、外国人観光客の増加や出入国管理法改正案の閣議決定、知的障害を持つ人にもやさしい日本語が有用であることがわかってきたことなどから注目を集めています。
PowerCMSには、CMSとして初、他のCMSにはない「やさしい日本語」化を支援する機能を提供しています。
- アルファサード CMSとして初のAIを利用した「やさしい日本語」情報発信支援機能を開発 自社製品ユーザーに無償で提供を開始 - アルファサード株式会社
- やさしい日本語でのWebページ制作支援機能をリリースします | PowerCMS ブログ
音声読み上げに適した形にテキストを自動整形する Accessibility プラグイン
最後に、PowerCMSの初期から提供されている、テンプレートに設定を指定することによって音声読み上げに適した形にテキストを自動整形する機能についてご紹介します。
- 機種依存文字の正規化されたテキスト化
- 英数字の半角統一
- 通貨、日付表記を読み上げに適したフォーマットに変換
- 整形のための空白文字を削除
アルファサードでは、設立当初から一貫してWebアクセシビリティに取り組んできました。ツールの提供だけでなく、WebサイトのJIS X 8341-3対応全般についてのご相談を積極的に承りますので、お問い合わせのページからお気軽にお問い合わせください。
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