株式会社monomode様 / 株式会社石屋製菓
PowerCMS を導入して各部門それぞれが更新できるように
- インタビュー日
- 2024年12月13日
- ご担当者様
- 株式会社石屋製菓 社長室 松田様、株式会社monomode 前田様
- ウェブサイト名
- 株式会社石屋製菓
- ウェブサイトURL
- https://www.ishiya.co.jp/
誰もが知っている「白い恋人」を作る老舗製菓メーカー
石屋製菓様について教えてください。
松田様:北海道のお土産として、多くの方が知っているお菓子、「白い恋人」という商品を作って販売しています。会社名よりも遥かに「白い恋人」ブランドの認知度が高く、知名度の高さは自負しています。
1947年に創業し、再来年で80周年を迎えます。白い恋人は1976年に発売されました。それまでは飴や駄菓子を作っている北海道の札幌にある小さなお菓子メーカーでした。
白い恋人は、高度成長期になるにつれて消費の変化もあり、駄菓子ではない高級でおいしいきれいなパッケージの洋菓子を、という目標のもと開発されました。白い恋人が有名になったきっかけは、飛行機の機内食としてサンプリング提供させていただいたことです。飛行機でもらったあのお菓子が美味しかった、と当時話題になったようです。
お土産のお菓子の会社であると同時に、人気の観光スポット「白い恋人パーク」を1995年から運営管理、また北海道コンサドーレ札幌というサッカーチームを1995年からスポンサードしています。
北海道の人に還元したい、北海道に足を運ぶ人を増やしたいという2代目の石水勲氏の発想で、食と観光、両方とも大切にしながら、地元北海道を大事にしようとしています。
いろんな人が更新できるサイトに
PowerCMS を導入・検討したきっかけを教えてください。
松田様:サイトリニューアル時に、CMS を導入していろいろな人が更新できるようにしたいと提示しました。選定に直接関与していませんが、CMS の必要性は感じていたので長所をみて選んでもらい、あまりカスタマイズがいらないものを、という条件を出していました。
前田様:サイトリニューアルは、3社ぐらいのコンペでした。すでに白い恋人パークのウェブサイトに PowerCMS が入っていたことや複数のサイトを一括管理したいということだったので、同じ CMS を使用した方が統合しやすくなると思い、PowerCMS を提案させてもらいました。編集権限の範囲を設定できたり、静的ページとして出力できるというセキュリティ的なところも、要因としては大きかったです。
普段はどのように PowerCMS を利用されているのでしょうか?
松田様:弊社には、ウェブサイトやデジタルマーケティングについての専門部署がありません。社長室がオーナーという形にはなりますが、全て管理をしているわけではなく、各部門のアカウントで必要な情報をアップロードする分散型の管理になってます。主に顧客対応や広報、営業部門が PowerCMS を使っていることが多いです。僕ら社長室では、CSR や SDGs などの記事を更新しています。
以前のコーポレートサイトには商品情報なども掲載していました。EC サイトを検討していたので、同時に PowerCMS でサイトを構築するのは難しく、コーポレートサイトと EC サイトとプロジェクトがふたつになりました。
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それぞれの用途に合った CMS で運用
運用はどのようにされていますか?
松田様:普段は特にないですが、全体的に影響があるようなトップスライダーの変更の場合は相談してもらいます。白い恋人という指名キーワードで来たときに、一番見せたいものを見せたいので、白い恋人のトップビジュアルは、なるべく外さずにやっていこうとしています。そのため、重要なキャンペーンの告知を掲載したい場合でも、トップスライダーの2枚目に設定しています。
ほかのサイトで、別の CMS をお使いですか?
松田様:EC サイトや 22%MARKET では、Shopify を使っています。理由は簡単に立ち上げられることと、サイト立ち上げ時は不要であっても、後に決済機能を使うかもしれないからです。社内報については、WordPress を使っています。
PowerCMS の良さは再構築とサーバー2台構成のセキュアなところ
他の CMS と比べた時に、使いやすい部分などありますか?
松田様:PowerCMS の良さは、やはり再構築です。ステージングと公開用サーバーがあるので更新に5秒ぐらいかかりますが、セキュアですよね。ステージングがあると、いろいろな部分で予約できるのも特徴だと思っていて、空いた時間に作って、その日にリリースすることができます。他の CMS に比べて比較的よくできていると感じます。複数人が別々に仕事できるような形の方が、コーポレートサイトとしては良かったと思っています。
CMS を変えないメリット
5年近くご利用いただいていますが、他の CMS に変えない理由はありますか?
松田様:現在「美冬」の 20周年キャンペーン中ですが、このランディングページは CMS を使っていません。急いでいたこともあって、html を作ってサーバーにアップしました。
今のこの用途でやってる以上、できないことが多くあるわけでもなく、特に不満もないです。今のところ変えるつもりはないですが、大きなデザインリニューアルがある場合は選定し直すかもしれないです。ただ現状の情報の資産を移行しながらやろうと思ったら、CMS は変えずにテンプレートを変えてリニューアルの方が近道で、変えない方がメリットあるのかなとは思いますね。
編集場所を間違えないようにする仕掛け
よく使う機能や気に入っている機能はありますか?
松田様:
たくさんテンプレートを作ってもないし、意外と文字修正したりお知らせを書いたりで、標準的なブログ機能を使っています。まだ PowerCMS の魅力の半分も使っていない感じがしますね。
サーバーの機能的には使いこなしてると思います。店舗一覧ページは縦に店舗が連なっていますが、1店舗1記事になっていて、ひとつの記事を更新すると、再構築後はその部分だけが更新されます。例えば日本橋店を編集しようとして、間違って札幌店を編集してしまう、という事故は起こりにくい仕掛けになっています。ここは monomode さんに作り込んでもらってよかったところです。
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構築時に工夫した点などを教えてください。
松田様:先ほどお話にあった、店舗一覧が一番力を入れたところです。「よくある質問」ページは、今年に入って新たに項目を増やしたりカテゴライズを少し分けたいということで、作り込みをしました。PowerCMS は項目を分けやすくて、お客さんにとってもわかりやすいフィールドを作れますね。
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メーカーサポートの安心感
松田様:セキュリティ面を気にする会社はメーカーサポートがついていると絶対にいいですね。Shopify を導入する時には(基本的にオープンソースに近い形ですので)大丈夫なのか、ということを社内で話し合いました。
コーポレートサイトの方は、メーカーサポートがついてる PowerCMS を選定しています。どちらかというと PowerCMS のような、いわゆるメーカー製の方がよろしいかなとは今でも思っています。
前田様:私たちも CMS 選定時に、Movable Type なども検討しましたが、メーカーサポートがしっかりしてるところで探しました。
CMSになったことが一番のメリット
PowerCMS を導入後の効果やご感想を教えてください。
松田様:ホームページが一番最初にできたのは、商品の広告よりも、お知らせのページをリアルタイムに出したり、CSR 委員会を立ち上げたことを世間に公開するためにスタートしています。その後は、商品の情報なども掲載していきました。
一番変わったのは、やっぱり CMS になったことが一番メリットだと思っています。みんなで分散して更新ができるといったところかなと思います。
IT リテラシーが高くない方でもウェブサイトを運用ができるのですごく良かったです。
PowerCMS へのご要望はありますか?
松田様:Shopify や WordPress は、写真やテキストを配置してブロック遊びみたいな感覚でレイアウトから作れます。PowerCMS はそこまでの自由度がないですが、その代わりレイアウトが崩れることはありません。誰がやっても同じような結果が出るのは、今の私たちのオペレーションスタイルに向いています。ただ、キャンペーン LP と普段のお知らせの間ぐらいのもので、例えば背景を少し変えたいなどはなかなかできないですね。
html モードで精密に書くこともあり、その場合は結構コツがいりますが、裏で何が起こってるのかがわかりやすい CMS なので僕は好みです。長年インターネットやってる人には、わかりやすいシステムかなと思います。
前田様:よく使う WordPress では、プラグインが豊富なので本来作り込んむところをプラグインが補ってくれるところがあり、そういうのがあるとよいなと思います。
PowerCMS の難点は、フィールドを増やすと更新が重たくなることがあります。軽ければいいなと。
今後の展開などあればお聞かせください。
松田様:次のフェーズはやはりコンテンツです。今のウェブサイトを、オウンドメディアとして活用していきたい。PowerCMS はむしろそういう方面が得意な CMS だと思っています。
弊社は観光土産菓子の会社ですので、お菓子情報や北海道の観光に関わる商品や情報、そういった商品や企業の周辺にある、おもしろい情報などを載せてブランディングしていきたいですね。SNS もやってはいますが、伝えたいところに届いているか不明瞭なこともあり、興味があってホームページの方に来た人たちに向けて、より深いコンテンツに触れてもらいたいなという気持ちです。
以前は、Word に書いてそれを PDF にしてお知らせとしてアップしていました。SEO 的にも html で作っていこうとしています。あとは、monomode さんに深く関わってくるところですが、今後はもう少し変化に富むレイアウトやデザインをテンプレートを使いこなして活用していきたいですね。それが今後の課題です。
あとは、プレス用のサイトを作りたいと思っています。テレビ放送用に白い恋人の写真がほしいというオーダーが来ます。サイトの使いやすさ以外に、更新時に写真とそのタイトル、説明文を書いてアップすると、プレスサイトに追加されるような登録もしやすい仕組みを検討中です。簡単なデータベースのイメージで、内外部的にも使い勝手のよいものになったらいいなと思ってます。
前田様:以前アルファサードさんが弊社にいらした時にいろいろとお話しまして、アップグレードすることで新しいこともできるなと感じました。ひな形の機能はほぼ使っていないこともあって、その辺の機能を含め今後はうまく使っていきたいです。他の企業様や官公庁にも、機会があれば導入検討したいなと思っております。
サポートに問い合わせるのも最低限にしていましたが、気軽に聞いてくださいと言ってもらえたので、今後は遠慮せずに相談させてもらいます。
2026年12月は白い恋人の誕生月
松田様:白い恋人が50周年を迎えるにあたって大きなデザイン変更をする可能性があります。ブログみたいなものやハートフルな商品のストーリーとか、そういうものが増えてくるのかなと思ってます。 EC はもう販売サイトとして切り分けて、特に主要ブランドの白い恋人や美冬についての情報は、コーポレートのサイトの中にあるような状態にしていくと思います。
アルファサードより
内容の濃いお話をたくさんお話いただき、ありがとうございました。
PowerCMS のリビジョン機能を使っていただくと、素材の提供の際のバージョン管理もできます。
お客様が作られたテンプレート部分で、再構築に時間がかかったり、保存ボタンを押してから時間がかかる場合など、実際の環境を拝見してアドバイスさせていただくことができます。是非サポートをご利用ください。
最新版の PowerCMS では、ブロックエディターを使ってブロック定義をしていただくと、リストを使ってカルーセルを作ったり、一行テキストやドロップダウンなどを簡単に作ることができ、また作業者の違いによるブレのない運用が可能です。新しいコンテンツを追加する際には、この機能をぜひご利用ください。