PowerCMS では、管理するワークスペース/スペースの数に仕様上の制限はありません。とはいえ、いちどに多数のワークスペース/スペースを追加したり、規模の大きなサイトを管理対象に加える、といった場合には考慮すべき点があります。
管理画面を利用するユーザーが増えることに対する懸念
ワークスペース/スペースの増加に伴って管理画面の利用ユーザーが増える場合、それだけサーバーの負荷が増える可能性があります。PSGI / FastCGI で動作させている場合はプロセスを増やしたり、そうでない場合はスペックアップ等で対応することを検討します。
また、ユーザーの払い出しやその後の調整、問い合わせ対応など、運用上の手間の漸増についても考慮しておいたほうがよいかもしれません。
サイト訪問者が増えることに対する懸念
すでに運用中のワークスペース/スペースを運用上の都合で分ける形で増やす場合であれば、サイト訪問者が増える可能性を考慮する必要はないでしょう。しかし、新しいサイトの運用を始める場合には、管理画面の利用ユーザーが増える場合と同様に負荷対策を検討します。
なお、管理画面を動作させるサーバーと公開サーバーを分離したり、CDN を使うなどすることで、ボトルネックの切り分けや対策がしやすくなります。
処理対象が増えることに対する懸念
ワークスペース/スペースを増やすということは、記事やウェブページ、その他のデータ量が増えることにつながります。例えば、全てのワークスペース/スペースもしくは、全ての記事/ウェブページをループして処理を行うようなテンプレートを書いている場合、だんだん処理時間が長くなってしまう可能性があります。この問題はデータ量が少ない状態では気づきにくいため、作業前に実際のテンプレートを調査しておくか、引渡し前に大量のサンプルデータを投入して確認するなどしたほうがよいでしょう。
また、全てのワークスペース/スペースで共通のテンプレートを変更する場合、再構築による反映が完了するまでの時間が長くなる可能性があります。なるべく「ひとつのファイルを更新すれば全体に反映される」状態にしておくのがよいでしょう。
なお、処理対象が増えることに関するこれらの問題は、概ね下記のドキュメントで紹介している事項と重複しています。
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