PowerCMS を、Linux、BSD などの一般的なサーバーで使用されているオペレーティング・システムや、 macOS 等のオペレーティング・システムの環境に、新規に設置する手順を解説します。ここでは、『新規インストールの事前準備』で検討したディレクトリ構成を次のように仮定してすすめます。
種類 | ディレクトリパス | URL |
---|---|---|
アプリケーションディレクトリ ($MT_HOME ) |
/home/example/cgi-bin/mt | http://www.example.com/cgi-bin/mt/ |
スタティックディレクトリ | /home/example/www/mt-static | http://www.example.com/mt-static |
ワークスペースディレクトリ | /home/example/www/ | http://www.example.com/ |
新規インストールの手順
ファイルの解凍と修正
PowerCMS のパッケージを解凍します。先ほど確認した Perl の実行環境が、初期値 /usr/bin/perl と異なる場合は、テキストエディタでスクリプトを編集します。編集の際に誤って -w を削除しないように注意してください。
#!/usr/local/bin/perl -w
シェルスクリプトで一括編集する場合の例は次の通りです:
$ MT_HOME=/home/example/cgi-bin/mt $ for _file in $MT_HOME/{*.cgi,tools/*}; do head -1 $_file | grep -q '^#!/usr/bin/perl' && sed -i~ '1s,^#!/usr/bin/perl,#!/usr/local/bin/perl,' $_file done
ディレクトリの作成
FTP プログラムを利用し、『新規インストールの事前準備』で決定したディレクトリを、次のとおり作成します。
- FTP プログラムを起動します。
- 接続先の設定を行います。PASV モードを設定することを忘れないでください。
- 指定した相手先に接続します。
- FTP プログラムのディレクトリ作成 (またはフォルダ作成) コマンドで、ディレクトリを作成します。
ファイルのアップロード
ディレクトリを作成した FTP プログラムを利用し、解凍したパッケージを次のとおりアップロードします。
- 解凍したパッケージの内、mt-static ディレクトリのすべてのファイルを、作成したスタティックディレクトリにアップロードします。
- mt-static ディレクトリ以外の残りのファイルを、作成したアプリケーションディレクトリにアップロードします。
パーミッション (権限) の設定
FTP プログラムを利用し、アップロードしたファイルやディレクトリに対して、次のとおり適切な権限を設定します。
- アプリケーションディレクトリ内のスクリプト (拡張子が cgi のファイル) の権限を、755 に設定します。
- ワークスペースディレクトリの権限を、777 に設定します。
- mt-static ディレクトリ内の support ディレクトリの権限を、777 に設定します。
PowerCMS をインストールする環境によっては、cgiwrap や suexec をサポートしている場合があります。これは、自身のユーザー権限でスクリプトをを実行できるという意味で、システムチェック用スクリプト mt-check.cgi を実行した際に、次のメッセージを表示するかどうかで確認できます。
cgiwrap または suexec 環境下で動作していると思われます。
cgiwrap や suexec が利用できる場合、権限を 700 に設定します。この設定をすることで他のユーザーがファイルを参照したり、変更・削除されることを防ぐことができます。
準備ができたら
『インストールウィザードで PowerCMS をインストールする』に進んでください。