ワークスペース/スペースをどう設計するかは、大きく分けて「何を管理するか」「誰が管理するか」から考えていきます。いずれも設計上、非常に重要な要素です。
何を管理するか
PowerCMS による、ウェブサイト制作の手順を説明します。ここでは例として、コーポレートサイトのワークスペースを、www.example.com というドメインで制作してみます。まず第一のステップとして、ワークスペースのコンテンツを整理します。ワークスペースを訪れる人に、次のようなサービスを提供すると仮定します。
- コーポレートサイトのトップページにアクセス
- "新着情報" を見る
- グローバルメニューをたどって提供サービスを確認する
- 会社情報を確認する
- 問い合わせる
これらのコンテンツを整理した結果、コンテンツが次の3つに分類されました。
- 1. ワークスペースのウェブページ
トップページや会社情報、お問い合わせなど
- 2. ワークスペース配下の、「新着情報」スペース
新着情報として記事を随時更新
- 3. ワークスペース/スペース配下の、提供サービスごとのスペース
提供サービスの詳細や、アップデート情報を提供
ワークスペースとスペースの作成
コンテンツの分類をもとに、ワークスペースとスペースを作成します。まずは全体をまとめる ワークスペースを作成 します。
- ワークスペースのサイトURL
http://www.example.com/
- ワークスペースのサイトパス
/home/example/www
ワークスペースでは、会社情報やお問い合わせなどの ウェブページを作成 します。一方、新着情報や、各提供サービスなどのコンテンツは、ウェブサイト内に スペースを作成 します。
- 新着情報スペースの、サイトURLとサイトパス
news
- 各提供サービスのスペースの、サイトURLとサイトパス
service/powercms や service/powercms-cloud
誰が管理するか
ここまでのように、ワークスペースの下に複数のスペースを作成して、分類したコンテンツを管理できます。ただしコンテンツの分類は、同じワークスペースやスペースの中でも、フォルダやカテゴリを使うことでも実現可能です。別のスペースに分けるかどうかは、「誰が管理するか」で判断します。
例えば、"新着情報" と "各提供サービスのページ" を別の担当者が更新し、かつ 担当者以外は変更できないようにしたい ときは、別のスペースとして作成し、それぞれの権限を付与します。そうでない場合、すべて同じ担当者が管理する場合は、同じワークスペース、あるいはスペース内で管理するほうが簡潔であるケースも考えられます。
ユーザー権限の設定
ユーザーの権限は、個々のワークスペースとスペースに設定します。必要な権限を適切にユーザーに設定することで、ワークスペースを安全に運営できます。詳しくは、ドキュメント『ユーザーと権限管理の概要』ご参照下さい。
例えば、下記のような部署ごとの管理が行われるケースがあるでしょう。
- 1. ワークスペースのウェブページ
総務が管理する
- 2. ワークスペース配下の、「新着情報」スペース
広報が管理する
- 3. ワークスペース/スペース配下の、提供サービスごとのスペース
提供サービスを担当している部署が管理する
ワークスペース/スペース内でワークフローを行うことができます。ドキュメント『ワークフロー機能』を参照してください。
スペースの新着記事を、ワークスペースで表示する
ワークスペースのトップページで、配下のスペースの新着記事を表示できます。すなわち、会社としての新着情報とともに、各提供サービスの更新情報をコーポレートサイトのトップページに表示することができる、ということです。
そのためには、スペースが更新したときに、連動してワークスペースのトップページを再構築するための設定が必要です。これを"Multiblogの再構築トリガー"と呼びます。詳しい設定方法は、ドキュメント『MultiBlog を利用したポータルページの作成』を参照してください。
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